Capital IdeasTM

Investment insights from Capital Group

Categories
エマージング市場
現地通貨建てエマージング債券の投資魅力とアクティブ運用の意義
華村 啓陽
インベストメント・ディレクター

近年の債券市場では、「米国例外主義*[1]」に基づいて、米ドル建て資産や米国のクレジット資産への依存が強まっています。これまでは、堅調な米国景気、クレジットスプレッドの縮小、米ドル高といった要因が、世界の金融市場をけん引してきました。しかし、その結果として米国資産への過度の集中が進み、分散効果が損なわれるおそれがあります。


こうした背景から、現地通貨建てエマージング債券 (EMLCD) は、米国市場とは異なるリターンの源泉を持つ資産クラスとして注目されます。EMLCDは、各国の金融政策や通貨の動きに連動し、米国の金融政策や景気サイクルの影響を受けにくいという特徴があります。


本稿では、新たな分散と収益の源泉としてのEMLCDの特徴と、それを活用してポートフォリオを安定させる方法について紹介します。


*1. 米国例外主義 (US Exceptionalism) :米国は他国と比べて圧倒的な経済力・技術革新・金融市場の規模を持ち、世界経済を主導する立場にあるという考え方



華村 啓陽 キャピタル・グループのインベストメント・ディレクター。キャピタル・グループ入社以前は、ブラックロックの債券プロダクトストラテジストを務める。東京オフィス在籍。 


過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。投資の価値および投資収益は減少することも増加することもあり、当初投資額の一部または全部を失うことがあります。本情報は投資、税務もしくはその他の助言の提供、または証券の売買の勧誘を意図するものではありません。

個人に帰属する記述は、その個人の出版日現在の意見を述べたものであり、必ずしもキャピタル・グループまたはその関連会社の意見を反映したものではありません。特に明記がない限り、すべての情報は記載された日付現在のものです。一部の情報は第三者から取得したものであり、そのため、かかる情報の信頼性については保証いたしません。