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2025年後半の見通し

2025年前半は、驚くべき変化の連続でした。市場のボラティリティの高さがその証です。世界中で多くの出来事が同時多発的に起こり、まるでアカデミー賞7冠の映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のようです。キャピタル・グループで35年間働いてきましたが、これほどの状況は初めてです。

現在目の当たりにしているのは、戦後の地政学的秩序が根本から再編される過程です。政治、軍事、経済のあらゆる側面で変化が進んでおり、長年頼りにしてきたグローバルなシステムが急速に変わりつつあります。将来は、これまでとは全く異なる世界になるかもしれません。多国籍軍事同盟の解体、貿易協定の見直し、そして世界貿易を支えてきた複雑なサプライチェーンの再構築が進んでいます。


現時点では、今後の展開を見通すのは難しく、金融市場も方向感を失っています。2025年前半には、米国の関税政策による貿易戦争に加え、本物の戦争が世界経済の見通しを悪化させ、ボラティリティが急上昇しました。この不確実性は、投資家や経営者の意思決定にも大きな影響を与えています。どこに投資すべきか、どのくらいの期間でどのくらいのリターンを目指すべきかの判断が非常に難しくなっています。

こうした状況が、年初の株式市場の調整、米国債利回りの上昇、米ドル安の直接的な要因となったと考えられます。ただし、年初の米国株式はバリュエーションが高水準であったため、ある程度の調整は避けられなかったとも言えます。大統領選挙後の米国市場には、さまざまなポジティブ要素が織り込まれていました。米国が英国や中国との間で貿易協定を結んだことで、年後半には不確実性が徐々に和らぎ、将来の見通しを立てやすくなると考えられます。

一方で、キャピタル・グループが繰り返しお伝えしているように、ボラティリティは、ボトムアップのファンダメンタルズ調査を重視する投資家にとって、むしろ投資機会となり得ます。このような市場環境においても、有望な投資テーマを見出すことが私たちの仕事です。本稿では、私たちが着目する投資機会についてご紹介します。



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過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。投資の価値および投資収益は減少することも増加することもあり、当初投資額の一部または全部を失うことがあります。本情報は投資、税務もしくはその他の助言の提供、または証券の売買の勧誘を意図するものではありません。

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